マンチカンにおすすめのキャットフードの選び方

猫に適したキャットフードを選ぶ際、どんな猫にもぴったりの万能フードはこれだ!というのは、実は断言しにくい側面があります。

猫種が違えば、それぞれにその種がどのような獲物を食べて暮らしてきたかも違いますし、どのような土地に住んでどのような生活を送ってきたでも、体に必要な栄養に違いが出てくるためです。

今回はそんな猫種の中でも最近特人気が高く特徴的な「マンチカン」に注目し、マンチカンの持つ特徴や、マンチカンに特に必要とされる栄養素などから、適したキャットフードの選び方を学んでいきましょう。

マンチカンの特徴

マンチカンはダックスフントのような短い足が特徴的な猫種です。

しかしその短い足からは想像もつかないような、猫の持つ高い跳躍力も健在で、そのたくましさと可愛らしさで人気を博しています。

マンチカンはその他の猫と比べると遥かに足が短いことから、人為的に複数種類をかけ合わせて作られたと誤解されることもありますが、そのルーツは突然変異にあります。

もともとは1940年頃からイギリスなどで発見されており、その他にもアメリカやロシアなど、大きくかけ離れた場所でも散発的に発見報告があったことからも、突然変異である可能性が高いと言えるでしょう。

本格的にマンチカンという1猫種としてブリーディングされ始めたのは1980年代であり、かなり新しい猫種の一つと言えるでしょう。

またマンチカンはその短足が特徴ですが、実は短足の猫同士で掛け合わせて生まれる子猫は、死産する可能性が高いという特徴があります。

それを回避するためにマンチカンは普通の足の長い猫と掛け合わせることが多く、それぞれの遺伝子を受け継いだ子どもは足の長さが短いもの、中くらいのもの、やや長めのものなどが出てきます。

そのため同じマンチカンでも足の長さに短・中・長と違いがあるのです。

当然いずれも通常の猫よりは足が短くなっており、それを補うように非常に筋肉質でたくましい体つきをしています。

マンチカンのキャットフードの選び方1. タンパク質が多いフード

マンチカンに適したキャットフード選びで最初に注目したいのが、タンパク質です。

タンパク質は皮膚や筋肉、羽毛に至るまで猫の体のありとあらゆる部分に必要な栄養素であり、もっとも重要なものと言えます。

特に長毛種のマンチカンである場合などは、短毛種よりも多くのタンパク質を必要としているため、タンパク質の含有量が多いキャットフードを選ぶことが大切なのです。

加えてマンチカンはジャンプ力等を短い足で補うために、通常の猫よりも密度の高い筋肉を必要とします。

この筋肉を作るためにもタンパク質が更に多く必要なのです。

マンチカンに必要なタンパク質は、どんな物でも良いわけではなく、出来得る限り良質な動物性たんぱく質にすべきでしょう。

猫はもともと肉食性の動物であるため、植物性タンパク質の消化吸収力は高く有りません。

動物性たんぱく質の消化であれば円滑に行えるため、良質な動物性たんぱく質を含むキャットフードであればより少ない量のエサでも十分な栄養が補えます。

特に原材料としておすすめなのは鹿肉や鶏肉です。

どちらも低カロリー高タンパクが特徴の肉質で、なおかつ費用も比較的安価に済むため、栄養面と費用面の両方において高いコストパフォーマンスを期待できます。

またそれと合わせて、なるべく炭水化物などでかさ増しをしていない物を選ぶと良いでしょう。

また重要な注意点として、原料欄に「ミートミール」や「難副産物」と表記してあるものは避けましょう。

何の肉かが判別できず、安全とは言い切れないためです。

マンチカンのキャットフードの選び方2. 肥満になりにくいフード

マンチカンの筋肉量を支えるために、キャットフードをついたくさん与えてしまうと、今度は猫を肥満にしてしまう危険性がつきまとってきます。

もちろん適量を守れば問題ないのですが、猫の口にするものはご飯のキャットフードだけでなく、おやつなども含まれるため、そちらでカロリーを取りすぎて太ってしまうケースも十分考えられます。

それを避けるためにはキャットフードをなるべく太りにくい物にし、おやつ分のカロリーを入れても太らない工夫をすることが大切です。

またマンチカンは普通の猫よりも太りやすいという傾向も見られるようです。

太りにくいキャットフードの選び方としては、まずはグレインフリーキャットフードを選ぶのがおすすめです。

グレインとは穀物のことで、グレインフリーは穀物が使われていないキャットフードを指します。

猫は植物性タンパク質の消化吸収が苦手なのに加えて、穀物は非常に糖質が豊富であるため、糖質過多によって猫の体が脂肪をためやすくなってしまい、肥満の原因となってしまいます。

グレインフリーかつ、脂肪の少ない動物のお肉を使ったキャットフードが猫の肥満を抑えるためには理想的と言えます。

またキャットフードに使われる油がココナッツオイルなどの中性脂肪になりにくい物の場合は、猫への配慮がされているため、良いフードと言えます。

しっかり猫が太りにくいフードを選んでも、猫が欲しがるだけ与えてしまうと肥満を防ぐことはできません。

きちんと猫が1日に食べて良いフードやおやつの量を事前に確かめておき、その量を守ることも忘れないようにしましょう。

マンチカンのキャットフードの選び方3. 必須脂肪酸が入ったフード

猫の毛艶を良くしたり、皮膚を健康な状態に保つなど、体全体のバランスを維持するために大切なのが「必須脂肪酸」です。

必須脂肪酸とは主にはオメガ6脂肪酸オメガ3脂肪酸を指した言葉で、これらは青魚などに多く含まれています。

魚を使ったキャットフードなどに豊富に含まれているので、総合栄養食としてのドライフードに、魚のウェットフードを混ぜて与える方法などがおすすめです。

もちろんドライフードなどにも配合してある場合があるため、原材料表や成分表を見て確認すると良いでしょう。

オメガ6脂肪酸は「リノール酸」や「アラキドン酸」、オメガ3脂肪酸は「αリノレン酸」という名前で表記してあることがあります。

必須脂肪酸はビタミンの吸収を促したり、炎症を抑える効果が期待でき、皮膚や毛皮を保護する皮脂にもなります。

また近年の研究ではオメガ3脂肪酸ががん細胞を中毒状態にして不活性化させる可能性がある事もわかっており、猫を様々な病気から守ってくれる非常に大切な栄養であることがわかります。

マンチカンの小さな足を補うたくましい体をキャットフードで支えてあげよう!

マンチカンは足の短い猫種であり、その小さな足で跳躍力を保つために強い筋肉が備わっています。

その筋肉を維持するためには豊富なタンパク質が必要なため、キャットフードを選ぶ際に最も重視すべきポイントです。

またグレインフリーなどの太りにくい物を選んで肥満対策をすることも、足への負担を減らすために大切です。

毛艶や皮膚を健康に保ち、病気などにかかりにくい体にするためには必須脂肪酸を含んだものであればベストでしょう。

マンチカンが健康で長生きできるよう、キャットフードの質を見直してみましょう。