キャットフードのおすすめとランキングの闇について

猫の飼い主のみなさん「キャットフードの選び方」について

「ネットで検索すると、ランキングサイトばっかり」

「獣医師さんに教えてもらったものをとりあえず使っている」

「いつもあげていたフードを食べてくれなくなった…」

このように悩まれた方も多いのではないでしょうか?

実は猫の寿命の8割が「ごはん」で決まると言われているほど、キャットフード選びは重要なことです。

大切な家族である猫の健康を守るため、この記事では「猫ちゃんに本当に良いと思えるフードを選ぶことができる知識」をお話していきます。

この記事の要点

  1. 総合栄養食であることが重要
  2. ライフスタイルに合ったものが大切
  3. ウェットフード
  4. 手作りごはんがおすすめ

 

キャットフードのおすすめランキングは信用してはいけない

キャットフードを選ぼうと思い、ネットで「キャットフード おすすめ」で検索される方も多いと思います。

そこで結果に出てくるサイトのほとんどが「おすすめランキング」

これって本当にあてになるの?と思われる方も多いのではないでしょうか。

私は、あまりあてにしないほうがいいと考えています。

これらのランキングは主にブログのライターさんの主観に基づいており、その適切な評価に関しては疑問が残ります。

もちろん、誰かに意見を求めることは非常に大切なことですが、猫のプロである獣医師でもない人の意見を鵜呑みにしてフードを選んでしまうことは、危険性も含まれています。

ですから、「自らがいいと思えるフードを選ぶ」ことが何よりも大切です。

キャットフードで確認すべきの3つのポイント

実は、キャットフードは法律上は食品と定められていないため、猫ちゃんの健康を考えると好ましいとは言えないキャットフードが販売されていることが現状です。

安心安全で猫ちゃんにとって良いキャットフードを見極めるために、とても大切な

  1. 原材料の信頼性
  2. 価格
  3. 食いつき

上記3つのポイントを順番に紹介します。

①原材料の信頼性

猫ちゃんが毎日食べるごはんであるため、原材料の信頼性や安全性はとても大切です

健やかな成長を支えるために、安心安全なフードを与える必要があります。

まず、原材料の信頼性を考える前に、現在使用しているフードがどのような原材料でできているのかをチェックしましょう。

原材料をチェックする方法は、キャットフードのパッケージの裏側に記載されています。

ペットフードの表示は、農林水産省の指針として、使用した原材料(添加物を含む)をすべて記載することになっています。

それでは、この原材料の中で特に注意すべき表示を2点紹介します。

1.「◯◯ミール」は注意

特に多いのが「チキンミール」。これは普通の「チキン」とは何が違うのでしょうか?

アメリカでペットフードの基準を定めているAAFCOによると、◯◯ミールには、普通の肉に加えて、副産物を含んでいるものを指します。

この副産物は、人間が食べないような部位である頭や足、内蔵(心臓や肝臓などの臓器、ただし便などの内容物や異物が無いこと)が多く含まれています。

また、これらの原材料となる肉がどのような動物からかご存知でしょうか。

多くのペットフードメーカーは既に◯◯ミールになった状態で仕入れるので、それを加工している工場についてあまり深くは知られていません。

その工場を「レンダリング工場」と言うんですが、低価格のフードについては

等を使用している場合が多く、安さの理由は市場には絶対に出回らないような原材料を使っているからということがわかります。

さらに、このように質の低い肉は、最初に工場に運ばれてくる時からお肉が腐るのを防ぐために大量の防腐剤が利用されています。

つまり、◯◯ミールにはこれらの化学品が含まれている可能性があると言うことです。

価格とのバランスも大事ですが、猫ちゃんの健康を考えると好ましい食べ物とは言えません。

 

2.「◯◯仕立て」「◯◯味」も注意

また、「○○仕立て」や「○○味」と記載のあるものは買わないようにしましょう。

なぜなら、「チキン味」の場合、全て鶏肉を使用されていると思いがちですが、実際に使われている量は5%以下となっています。

ペットフードのラベルや記載に関する規制「ペットフードの表示に関する公正競争規約」では、「原材料名を商品名に含めたりパッケージに記載する場合、その原材料が5%以上使用されていなくてはならない」と定められています。

肉や魚の含有量が多いフードを食べさせたい場合には、「チキン」など原材料のみ表示されているものを選びましょう

 

3.グレイン(穀物)が入っているもの

グレイン(穀物)が入っているものにも注意が必要です。

こちらもコストカットしつつ、容量を増やす目的でグレイン(穀物)を入れているのですが、猫の食性的にはあまり言いとは言えません。

そもそも、猫は犬と違い「完全な肉食」で、体の作りが穀物類を消化するのに向いていない構造になっています。

最近では、猫の健康を考え穀物の使用量が少ないものや、完全に穀物不使用の「グレインフリー(穀物不使用)」のキャットフードも多く販売されています。

穀物が消化できない猫の健康を考えると、グレインフリーを選ぶことがおすすめです。

②価格

毎日与えるものだからこそ、ペットフードのお値段は気になるところですよね。

ペットフードを変える時にも、価格を重視される方も多いと思います。

しかし、「安いから」という理由だけで選ぶことは、猫ちゃんの健康的にはあまり良くないです。

なぜなら、安いキャットフードは「①安全性」で触れたように、原材料でコストカットしているため、健康への配慮がおろそかになっている場合が多いです。

安いキャットフードは◯◯ミール、不要な着色料や保存料・添加物を使用しているため、長期的に与えることは猫の健康にとって悪い影響を与える可能性も否定できません。

「安かろう悪かろう」で決めつけてしまうことは難しいですが、良質な原材料を使おうとすれば価格はそれに応じて上がるものです。

毎日食べるキャットフードは猫の一生を左右するものだけに、良質なものを与えてあげることが望ましいのではないでしょうか。

価格でフード選びに迷った場合、「中・高価格帯」のものを選ぶことが無難です。

もちろん、価格が高いから絶対に良い原材料を使用しているとは言い切れません。

ですので、栄養バランス等が気になる場合は、栄養学を基礎から紹介している下記の記事を参考にしてみてください!

キャットフードの失敗しない選び方を栄養学からコツまで完全解説

③食いつき

フードを変えようと思った理由の1つにあげられることが「食いつき」。美味しそうに食べてくれる姿を見ることは飼い主さんにとっても本望ですよね。

しかし、「ただ食いつきがいい」だけのフードには、何かしらの理由があると考えられます。

特に多いのは、食いつきをあげるためだけに別途動物性の油を吹きかけるなど、嗜好性を高めようとする施策が多く施されています。この人工的な味付けは必ずしも良いものであるとは言えないでしょう。

しっかりと原材料の信頼性を確認し、栄養素やバランスを考えた上で、食いつきに注目しましょう。

キャットフードを選ぶときに大切な3つのポイント 

では、具体的にキャットフードを選ぶ際におすすめする3つもポイントをご紹介します。

まとめサイトに惑わされず、自らが良いと思えるフードを選ぶために抑えるべきポイントは

  1. 総合栄養食であること
  2. ライフスタイルに合うもの
  3. ウェットフード

それでは順にご紹介します!

総合栄養食に準拠

まず、キャットフード選びの大前提として「総合栄養食」に準拠していることは絶対に外すことができません。

猫用のフードは大きく分けると「総合栄養食」と「一般食」に分かれます。それぞれ簡単にご紹介します。

1.総合栄養食

総合栄養食とは、猫の健康を維持するのに必要な栄養素がバランスよく含まれているフードのこと

その名の通り、総合栄養食さえ与えていれば、あとは水を与えれば基本的な生命活動は維持できることを前提に作られており、ペットフード公正取引協議会が定める基準を満たした商品のみこのカテゴリが使用されています。

ですので、病気等が特になく、成長も安定している猫にとっては総合栄養食に準拠しているフードを選ぶことがおすすめです。

2.一般食

こちらは総合栄養食以外のもの、例えば「おやつ」や「病気療養食」のことを指します。おやつは嗜好性が非常に高く、食いつきがよく、パクパク食べてくれることから、ついついあげすぎてしまうこともしばしば。

しかし、そんな方には注意が必要です。

おやつだけを与えていると健康バランスが崩れてしまい、いずれ大きな病気や体調不良の元となってしまうことを表します。

もちろん、「おやつ」をあげることはコミュニケーションの一環としても非常に有効であり、猫の楽しみでもあることから必要なことです。

これら総合栄養食と一般食のバランスとしては、総合栄養食を日常与えるフードに、頑張った時のご褒美などで一般食であるおやつを与えるようにしましょう。

②ライフステージに合うもの

キャットフードを選ぶ際におすすめのポイントの2つ目は「ライフステージに合うもの」を選ぶということです。

猫は子猫から老猫になるまでで、そのライフステージによって必要のされる栄養素が与える量が変わってきます

ですので、その子のライフステージを正確に読み取ってあげ、その上でそのライフステージにあったフードを選ぶことが何よりも重要なのです。

では、簡単にライフステージ別のキャットフードの選び方を紹介します。

1.子猫期

子猫は成猫と比較して、体の骨や機能が整っていません。

また、顎が未発達のため、硬いフードを食べることができず、柔らかいフード(ウェットフード)を与える必要があります。

現在では、子猫の成長にや体に特化したご飯が多く販売されています。 

子猫の時期は猫の成長過程でとても重要な時期です。

また、幼い頃の食生活はその後の猫の一生に影響を与えると言われており、このことのフード選びは非常に重要です。

例えば、成猫が食べるごはんより栄養価の高いごはんが必要で、生後1ヶ月未満にはミルク、生後1ヶ月~3ヶ月には離乳食、生後2ヶ月以降は成長期用のウェットフードといったように、段階を踏んでキャットフードを変えてあげましょう。

2.成長期

子猫のステージが過ぎて、体の成長も安定してきたら一般的な総合栄養食を与えましょう。

おおよそ、生後4ヶ月を過ぎたあたりが目安となります。

成長期の猫は、成猫のエネルギー消費量の3倍のエネルギーを必要としており、エネルギー密度の高いフードを与える必要があります。

また、この時期にはまだ乳歯から永久歯に生え変わっていないため、ウェットフードなどの食べやすいフードを与えるのがおすすめです。

この時期の子猫は、成猫と同様、1日に13~16時間眠ります。

また品種によっては生後4か月程度から繁殖能力を持ち、発情徴候が現れる場合もあるため注意が必要です。

そして、およそ生後6ヶ月程度で子猫を卒業し、”猫”の仲間入りを果たすのです。

3.成猫

若年期のねこは元気いっぱいのわんぱくな猫ちゃんです。この時期では総合栄養食を与えることはもちろん、フードを与える時間を調節し、猫にそれを理解させる必要があります。わんぱくだからこそ一定程度のしつけが求められるのです。

3歳あたりで猫は「壮年期」を迎えます。この時期は猫にとって最も健康的なライフステージであり、毛艶も良く、凛とした佇まいを見せてくれるでしょう。この頃には愛用のキャットフードが見つかっているといいかもしれません。

 

4.老猫期

猫は成猫になってから1年で人間の4年分の成長をすると言われています。

つまり、人間では7.8才といばまだまだかわいい元気な小学生という年齢ですが、猫にとっては30才ほどと、そろそろ落ち着いてきたな〜という時期に入ります。

猫との人間の成長のスピード感が大きく違うことは覚えておきましょう。

では、老化によってどのような問題が起こるのか、それに対してどうやってフードで対策するのかについて簡単にご紹介します。

まず、猫の老化によって現れる現象としては以下のようのものがあげられます。

人間とも少し共通していますね。では、これらの老化に対してどのようにフードを調節していく必要があるのでしょうか?

例えば、猫が高齢になると筋肉や骨が減ってくるため高品質の動物性タンパク質をしっかりと補ってあげる必要があります。

ペットフードの栄養基準等に関する基準を制定しているアメリカの団体AAFCO(米国飼料検査官協会)が定めた総合栄養食のタンパク質の基準値は26%とされています。

この数値を基準に良質なタンパク質が含まれているフードを選ぶようにしましょう。

また高齢猫になると運動量が減少し、太りやすくなるため肥満に陥りがちです。

脂質自体はエネルギーに変わるものなので心配はいりませんが、体内で糖に変わり肥満の原因にもなる炭水化物は控え目にすることがおすすめです。

今では、多くの老猫向けフードが各メーカーから発売されています。

お飼いになられている猫にあった状況やライフステージを加味して、ぴったりのものを選んであげましょう。

③ウェットフード

キャットフードは大きく分けると「ドライフード」と「ウェットフード」の2種類に分類されますが、私は「ウェットフードを選ぶ」ことをおすすめしています。

まず、ウェットフードとは、明確な定義はありませんが、名前にある通り水分量が多く、加熱された食材そのものが入っている場合が多いです。

一方でドライフードは、いわゆる「カリカリ」と呼ばれる固形の餌になります。

価格は安いものの原材料の原型は留めておらず、保存を効かせるために保存料を使用されている場合も多いです。

2種類のフードの特徴をふまえた上で、ウェットフードをおすすめするのには大きく分け

  1. 水分含有量が多い
  2. 食いつきが良い
  3. 新鮮な状態で与えられる

上記3つを順に説明していきます。

1.水分含有量が多い

水分含有量は、猫がかかりがちな病気と深く関係があります。

猫は、体の構造から尿石症と呼ばれる尿路に結石ができて尿管を塞いでしまう病気に非常にかかりやすく、猫はもともと砂漠に住んでいた動物のため、こまめに水を飲む習慣がないことも影響しています。

こういった背景からこの尿石症にかかりやすいのですが、尿石症の予防には多くの水を摂取し、排泄回数を増やすことが効果的なのです。

ドライフードの場合は、ただでさえ乾燥しているため、体内の水分を吸収してしまうことに加え、食事以外に水分を摂取する必要があります。

食事と同時に水分を摂取できるウェットフードはこのような理由からとてもおすすめです。

2.食いつきが良い

ウェットフードの方がドライフードと比較して匂いが立ちやすいということが影響しています。

また、食材の形が残っているものも多いため、野生の時の食事に近いことから食いつきも抜群なのがウェットフードです。

3.新鮮な状態で与えられる

一般的に与えられているドライフードの場合、一度開けてしまうと使い終えるまでにかなり時間がかかってしまい、酸化を引き起こしたりする原因にもなってしまいます。

しかし、ウェットフードは個包装になっていることが多く、開けたらすぐに使い切れるため、鮮度の高いフードをあげることが可能で、衛生的にも良いです。

以上のような理由から、私はウェットフードがおすすめです!

さらに、次の章ではさらに猫ちゃんが喜ぶ「手作りごはん」について詳しくお伝えしていきます。

キャットフードのおすすめは手作り!

ここまで、キャットフードを初めて買う方におすすめのポイントと変える際にみておくべきポイントを解説してきました。

これまで解説した点を踏まえてキャットフードを選んでいただきたいのですが、実はフードを「手作りしてみる」というのも選択肢の1つに入れてみるのもおすすめしたいです。

作りフードについては、栄養学の基礎を学び、毎日作ったりと、非常に手間がかかる作業ではあると思いますが、手作りフードには手間をかけるからこそ様々なメリットがあると考えています。

水分量が多く含まれている

手作りキャットフードのメリットを考える際に、まず何よりもおすすめな理由は「十分な水分を確保することできる」点です。

先ほどお話した通り、猫は水分が不足しがちな動物で、さらに体の構造も相まって、尿路に結石ができてしまう尿石症と呼ばれる病気になりがちです。

水分量が少ないとその分おしっこの濃度が上がってしまい、犬よりも尿石症ににかかりやすいと言われています。

手作りご飯は十分な水分量を確保することができます。

例えば、一般に広く普及しているドライフードの場合、水分量は10%以下になってしまうため、食事とは別で大量の水を飲ませなくてはならなくなってします。

しかし、手作り食の場合1食あたりの水分量が60~80%になるため、食事で簡単に多くの水分を摂取することができます。

 

② 安心・安全な原材料

いわゆる「カリカリ」と呼ばれるドライフードを与えている方は、一度は「このフードって何でできているか分からないなあ」と思われた経験があるのではないでしょうか。

上記の「安全性」で詳しく解説した通り、ドライフードには添加物以外にも「〇〇ミール」など、たんぱく源となる人が食べない部分が主原料となっており、その中には消化に良くない箇所なども使われている場合も非常に多いです。

手作りキャットフードは、当たり前ですが、どんな食材が使われているか一目でわかります。

また、人間が口にするのと同等の食材を使用しているのであれば、食材の安全性についても、品質が担保できるのではないでしょうか。

③ 愛猫とのコミュニケーション

私が手作りご飯をおすすめする最大のメリットは「コミュニケーション」にあります。

家族の一員である猫ちゃんにも美味しいご飯を食べて欲しいですよね?もし自分が作ったご飯を猫ちゃんが美味しそうに食べていたら喜ばしいことではないでしょうか?

また、猫ちゃんにとっても飼い主さんが丹精込めて作ったご飯を食べることは何よりも喜びにつながるのではないかと思います。

手作りのご飯を通じて、飼い主さんと猫ちゃんの関係性がまた一段と深まる。そんな力があると思います。

キャットフードのおすすめは手作り!気をつけることは?

キャットフードの手作りに挑戦しようと決心された方もそうではない方も、手作りに挑戦される際には「栄養バランス」だけは本当に気をつける必要があります。

猫の食性は犬や人間とは大きく違っており、基本的には「完全な肉食」であることからタンパク質中心の栄養バランスを整えなくてはなりません。

手作りに挑戦される方向けに、猫の栄養学の基礎から本格的に解説したものを記事にまとめました。

初めて手作りに挑戦される方もすでに挑戦されている方も、一度この記事に目を通して猫の食性から必要な栄養素、給餌量の計算までおさらいしましょう!

キャットフードの失敗しない選び方を栄養学からコツまで完全解説