猫砂にはいろいろな種類があるため、その中から一体どれを選んだら良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。
「安全面は大丈夫?」「お手入れのしやすさは?」など、様々な疑問を持つ人は少なくありません。
ここでは、猫砂で迷っている人に向けて、猫砂が必要な理由や猫砂の種類や特徴、猫砂の選び方、そして猫砂に慣れさせる方法などについて説明していきます。
猫砂に関する知識をさらに深めていくことで、猫との生活をより楽しめるようになるかもしれません。
猫砂とは?
猫砂とは排泄時に使う砂のことであり、猫を飼う時の必需品の一つです。
単に砂のことを指す場合もありますが、多くの場合は、人工的に作られたものを指しています。
形状は粒子状になっていて、猫の動物学的な見地に基づいて様々な商品が作られています。
猫砂には、吸水性の高さだけでなく、様々な性能が求められます。野生の猫は柔らかい砂の上を排泄場所としているため、柔らかさも欠かせません。
また、猫の排泄物にはフェリニンという硫黄を含んだアミノ酸化合物質が含まれているため、人間の排泄物に比べるとその臭いは強烈です。
この臭いは猫自身が嫌がるだけでなく、一緒に生活をする人間にとっても不快なものになるため、高い消臭能力を備わった猫砂が求められています。
猫砂を用意するべき理由
猫には元々自分の糞尿を砂の中に埋める習性があり、そこにはいくつかの目的があるとされています。
まずは、砂の中に糞尿を隠すことで、身のまわりの環境を衛生的に保つという目的があります。
猫は、自分用のトイレであっても、そのすぐ横に食事スペースや寝床があると排泄しなくなることもあると言われており、とてもキレイ好きなことでも知られています。
その他には、臭いを消して他の生き物に悟られないようにするという目的もあります。
ネズミやウサギなど、猫が捕獲したい生物に自分の存在を気付かれてしまうと、獲物を捕らえることが難しくなってしまうからです。
さらに、自分の敵になりうる動物に悟られてしまい、自分が襲われる原因になってしまうことも考えられます。
糞尿に砂をかけるのは、自分の身を守るための行為でもあるのです。
猫がペットとして飼われることが多くなり、かつては放し飼いの猫が多かったのですが、2002年には動物愛護管理法が改訂されたことで猫の室内飼育を基本とする自治体が増えるようになりました。
それに伴い、この動物的な習性に基づいた猫砂の需要も高まるようになったのです。
猫砂を用意することで、猫の本能を刺激し、猫はその場所をトイレだと認識して排泄するようになります。
猫が人間の世界でも本来の習性を損なうことなく、安心して排泄できるためにも、そして決まった場所をトイレにして住空間をキレイに保つためにも、猫砂は重要な役割を担っていると言えるでしょう。
猫砂の種類と特徴
猫砂には、いくつかの種類があります。
それぞれの特徴をしっかり理解した上で、最適なものを選ぶようにしましょう。
猫砂の種類① 鉱物
砂と似ているため、猫にとっては使いやすいタイプです。
価格が安いというのが最大の特徴と言えます。
粒が細かいため、水分を吸収しやすく、固まりやすいのがメリットです。
一方で、小さいゆえに粉が舞いやすく、猫も人間も吸い込まないように注意が必要だったり、トイレには流せなかったりということがあります。
また、重さがあるため、持ち運ぶ際には力が必要です。
猫砂の種類② 紙
粒が大きいため、猫の肉球に挟まりにくく、まわりに飛び散りにくいというメリットがあります。
また、紙でできているため吸水性が高く、軽いため持ち運びしやすいのが特徴です。
紙を利用しているため、触感はやや柔らかめです。
なお、トイレに流せるタイプのものもあります。
猫砂の種類③ 木材
おがくずやヒノキの廃材などが原料となっており、木ならではの優しい香りが魅力の猫砂です。
まわりに飛び散りにくいため、周辺を清潔に保ちやすいというメリットがあります。
粒は大き目で、固まりにくくなっています。
猫砂の種類④ おから
小さくまとまりやすく、トイレに流せるものも多いため、掃除の面でメリットが大きいです。
消臭効果が高いという特徴もあります。
自然由来のものなので、安全性を重視する人におすすめです。
しかしながら、おからの猫砂には独特なニオイがするため、猫が嫌がってしまうこともあります。
また、虫が発生しやすいため、衛生管理をきちんと行うことが必要です。
猫砂の種類⑤ シリカゲル
このタイプの猫砂は水分の吸収力が高く、消臭力にも優れています。
交換するまでの期間も他のタイプに比べると長いため、お手入れの面でもメリットがあります。
舞い上がることがないというメリットもありますが、体内に入ると危険なため、猫が誤食しないように注意することが必要です。
また、足裏にくっつきやすいため、猫の性格によっては嫌がられることもあります。
猫にトイレを慣れさせる方法
猫砂の種類を変更する場合には注意が必要です。ある日突然変えてしまうと、猫は警戒心を抱いてしまいます。
それまでに使っていた猫砂の中にまずは少量だけ新しい猫砂を混ぜ、様子を見てみましょう。
そして、だんだんと新しい猫砂の量を増やしていき、最終的に新しい猫砂のみに変えていきます。
猫がストレスを感じないようにゆっくりと変化させていくことが大切です。
また、猫砂を変更する際には、トイレの容器や置き場所はできるだけ変えないようにしましょう。
お気に入りポイントがなくなったり、普段と違うことでストレスを感じてしたったりすることがあります。
排泄をした後に、猫砂をかける仕草もせずトイレから出てきてしまうような場合は「何か違和感を感じる」「早くトイレから出たい」と感じているのかもしれません。
他にも、猫砂ではなく空中をかくような仕草をするような場合は、新しい猫砂が気に入らないということも考えられます。
このような場合には、一度猫砂の種類を見直してみましょう。
猫の性格に合わせて猫砂を選ぼう
猫はとてもキレイ好きで、そして繊細な生きものですが、猫によって性格は様々なので、猫砂に対する好みも当然バラバラです。
大切な猫がリラックスして排泄できるよう、お気に入りの猫砂を見つけてあげるようにしましょう。
また、トイレは猫を飼っている限り、ずっと付き合っていく問題でもあります。
メンテナンスの方法や予算、性能など飼い主が納得できるものを選ぶことも大切です。
お互いにとって最適な猫砂を見つけて、猫との楽しい生活を送ってみてはいかがでしょうか。