夏の暑い季節は、猫だって夏バテになります。
ですが、人間と違い猫は自ら体調の変化を教えることができません。
ほうっておくと重症化してしまい、命に関わるかもしれません。
そこで注意するべきなのは、猫が夏バテしたときの症状です。
症状の特徴を押さえておくことで、素早い対処ができます。
ここでは猫が夏バテしたときに現れやすい症状について解説します。
日頃から猫の状態をよく観察して、わずかな変化も見逃さないようにしておくことが大切です。
些細な変化を見つけることにより、夏バテの重症化を防げます。
猫の夏バテの症状1. ぐったりしている
家の中や庭先でぐったりしているというときは、もしかすると夏バテの症状かもしれません。
猫というと、昼間は寝て過ごしているイメージがある人もいるでしょう。
そのため、昼寝をしているのかぐったりしているのか見分けがつかない人もいるかもしれません。
そんなときには、猫の様子をよく観察してみてください。
苦しそうだったり、息が荒かったりする場合は夏バテの確率が高いので、すぐに涼しい場所に移動させるなどの対処が必要です。
それでもわからないときには、普段から食べているキャットフードを与えてみてください。
食欲がある場合には、問題がない可能性もあります。
ただ、猫がぐったりしているからといって、必ずしも夏バテとは限りません。
猫がぐったりする理由には、腎臓や肝臓など内蔵の病気が関係している場合もあります。
たかが夏バテだと安易に考えず、猫が長時間ぐったりしているときには、獣医師の診察を受けるようにしてください。
猫の夏バテの症状2. 食欲がない。食が細い
猫が元気に動き回っているからといって安心はできません。
見た目は元気でも、夏バテを起こしている可能性はあるのです。
特に、食欲不振の場合は夏バテかもしれません。
猫の夏バテで一番影響を受けやすいのは消火器系です。
胃腸の働きが弱くなってしまい、食欲が低下してしまうのです。
目安としては、いつも食べているキャットフードを与えてみることです。
胃腸の働きが悪くなった猫は、味覚も変化します。
普段は美味しいと感じるキャットフードがまずく感じてしまい、すぐに食べるのを止めてしまったり、口から吐き出してしまいます。
キャットフードを食べなくなったり、大量に残すというときには夏バテを疑いましょう。
このとき、注意が必要なのは暑くて食欲がないからといって冷たい食べ物を与えることです。
基本的に猫は常温の食べ物を好むため、冷たい食べ物は好きではないかもしれません。
また、冷たい食べ物は胃腸の負担を更に大きくしてしまうため、冷たい食べ物は避けるようにしましょう。
更に、普段は食べていないキャットフードを与えることも避けた方がいいでしょう。
猫は警戒心が強い動物です。
食べ慣れないキャットフードやおやつは警戒心から食べないこともあるため、判断が難しくなります。
必ず、普段から食べているキャットフードにしましょう。
猫の夏バテの症状3. 睡眠時間が長い
猫の平均睡眠時間は、1日約14~16時間ぐらいだと言われています。
かつて、猫がまだ野生だったときには睡眠をとることは、自らを危険に晒すことです。
ですが、家で飼われるようになったことで、猫は狩りをしなくてもよくなり、命を狙われる心配もなくなりました。
そのため、猫は安心して長時間眠れるようになったのです。
人間と比べてもかなり長い睡眠時間ですが、心配はいりません。
ですが、平均以上の睡眠時間をとっているとしたら、もしかすると夏バテになっているのかもしれません。
夏の暑さから体を守るために、人間は汗をかいたり、着替えたりして体温調節をします。
ですが、猫は肉球と鼻の頭でしか汗をかけないのです。
その結果、うまく体温調節ができなくなり、気がついたときには深刻な夏バテに陥っているということもあるのです。
また、猫は犬のように口を開けて呼吸をすることがほとんどないため、体内に溜まった熱を外に逃がすこともできないのです。
猫が涼しい場所を探しては横になっているのは、夏バテで弱った体を労るためなのです。
ですが、猫の睡眠時間には個人差もあります。
長時間寝ているからといって、すぐに夏バテを疑うのは止めておきましょう。
猫がいつも以上に寝ているというときには、慌てずに食欲があるかなどをチェックし、食が細かったり、ぐったりしていたりなど他の症状から夏バテかどうかを判断します。
猫の夏バテの症状4. 暗い場所に隠れている
猫が夏バテを起こしているかどうか心配になったときには、普段の生活のなかで、猫がどこにいるか探してみましょう。
猫は、温度変化に対してとても敏感な生き物です。
家の中にいても、少しでも涼しい場所を見つけるとすぐに移動して暑さをしのいでいます。
特に、冷たいタイルがある廊下や浴室は猫にとってはクールスポットになることが多く見られます。
そして、動くことで更に暑くなることを知っている猫は、涼しい場所でジッとしていることが多くほとんど動きません。
人間の体感的にはさほど暑くはないと考えていても、猫が涼しい場所ばかり行くときには、
夏バテを起こしているかもしれないので、すぐに対策をとることが必要です。
このとき、気を付けたいのはエアコンや扇風機を猫に向けることです。
人間にとっては快適だと感じる冷風も、猫にとってはストレスとなり、居心地が悪いと感じる場合もあります。
涼しい場所を好むならとエアコンや扇風機の風を猫に当てるのはやめましょう。
窓を開けてあげたり、日影を作ってあげたりして自然の風を意識するようにしましょう。
また、エサの時間になっても涼しい場所から動かないときには、無理に戻さずいつも食べているキャットフードや水を運んで様子を見るようにしましょう。
猫が好きな場所にいつでも行けるようにすることも夏バテ対策になります。
猫が夏バテになったときには
猫が夏バテになったときには、できるだけ早く獣医に相談することが必要です。
大切なのは、いち早くその症状に気がつき対処できるかです。
いつもなら元気に遊んでいる時間なのにぐったりしていたり、大好きなキャットフードを残したというときには夏バテに陥っている可能性があります。
また、長時間睡眠をとっていたり、涼しい場所で寝ているというときには、食欲不振など他の症状がないかどうかを観察して、ひどくなるようなら対処を検討するようにしましょう。