老猫がご飯を食べない時の原因と対策

ペットの飼育環境が改善されたこともあり、猫もかなり長生きができる例が増えてきました。

猫の健康を維持するためには、食事でバランスの良い栄養を摂ることは欠かすことができません。

若い猫は食欲も旺盛で、食べさせ過ぎに注意も必要ですが、老猫になると逆に食欲不振になることも珍しくありません。

栄養を十分に摂れなくなると、身体も痩せていきますし体力も衰えてしまいます。

ここからは、老猫がなぜご飯を食べなくなるのか、食べさせるためにはどうすれば良いのかを考えていきます。

老猫がご飯を食べない原因

最近では、20年以上と長生きできる猫も増えてきています。

猫を長生きさせるためには、日頃の健康管理は欠かすことができません。

特に食事は健康に大きな影響が出ることもあり、栄養バランスに優れた市販のキャットフードが選ばれることも多くなっています。

猫は食欲旺盛な動物ということもあり、若い頃はご飯を食べ過ぎてしまうことも珍しくありません。

それが、老猫になると、逆にご飯を食べないことも増えてきます。

食べない状態が続くことは健康にも悪い影響が出てきますので、まずは食べない原因をしっかりと調べていきましょう。

老猫がご飯を食べない原因は、体力の衰えで運動力が減っていることが考えられます。

猫はよく眠る動物ですが、老猫になると、さらに寝て過ごすことが多くなり、カロリーの消費も少なく、お腹も空きにくくなっていきます。

年齢とともに、食欲が衰えるのはむしろ自然なことといえます。

この他では精神的なストレスが食欲不振の原因になることもあります。

新たに若い猫を飼う、引っ越しで住居が変わるなどもストレスの原因になるので注意が必要です。

そして人間と同様に、猫も年を取るとあごや歯も衰えてくるのでそれもご飯を食べないことにつながります。

老猫がご飯食べない時の対策1. 食べるまでぐっと我慢させる

猫は、人間のように三度の食事をきちんと食べる動物ではありません。

猫はもともと食べたいときに食べる動物で、しかも食欲にムラがあります。

それゆえ、特に身体の調子が悪くなくても、一時的に食欲が落ちることは珍しくありません。

食べない状態が続くと、飼い主さんは心配になり、無理やりに食べさせようとしますが、それがかえって猫にはストレスになることもあります。

お腹が空いてくると、自分から食べようとする、食事の請求をすることも考えられますので、食べるまで我慢させることも考えてみましょう。

いつもよりも明らかに元気がない、痛そうにしているなどの症状があれば病気が影響している可能性もありますが、

そうでなく普段と同じように過ごしているのであれば、まずは様子を見て判断していきたいところです。

数時間程度食べない状態が続いていても、24時間以内に食べた場合や翌日以降は問題なく食べている場合は特に心配いらないことも少なくありません。

老猫がご飯食べない時の対策2. 食べやすいご飯を選び直す

キャットフードは実に多くの種類が販売されています。猫の好みはそれぞれ違いがありますが、飼い主さんは愛猫が好むフードを選んでいることが多くなっています。

とはいえ、年齢とともに好みや身体の状態は変わってきますので、いつまでも同じフードで満足しているわけではありません。

若い世代は、粒が大きめのドライフードも問題なく食べることができますが、老猫になると歯やあごも衰えてきますので、そうしたフードでは咀嚼が難しくなることもあります。

最近は高齢猫が食べやすいフードも充実していますので、年齢に応じたフードに切り替えることも考えてみましょう。

高齢猫に対応したドライフードは、粒が小さめで歯やあごの力が衰えた猫にも食べやすく作られています。

さらに、栄養バランスも老猫の身体に負担の少ない配合になっていますので、健康管理もよりしやすくなります。

ドライフードを食べるのが難しい老猫には、ウエットフードを与えることも検討してみてはいかがでしょうか。

缶詰やパウチなど様々な種類があり、水分も豊富なので水分不足を防ぐ効果もあります。

液状タイプのおやつも、食欲不振時の栄養補給に役立ちます。

香りが良いことも、食欲をかき立てることにつながりますので、味だけではなく香りの良さも重視してみましょう。

老猫がご飯食べない時の対策3. 病気かも?動物病院に相談してみる

キャットフードを変える、ストレスを取り除くなどの工夫をしても老猫がご飯を食べないのであれば、何等かの病気が影響している可能性があります。

猫を触ってみて、しこりなどがないか、痛い部分がないかなど確認してみましょう。

動物病院では、血液検査やレントゲンなど詳しい検査もしてくれますので、健康状態を確認できますし、食欲を落とす原因となる病気も発見することができます。

老猫に多い病気では、口内炎や歯周病があります。身体は健康でも、口の中に痛みがあることで食べられなくなっている可能性があります。

この場合は、痛み止めの処方や、抜歯で改善できることもあるので、良い治療を選んでいきましょう。

歯が無くなるとより食べなくなるのではという心配をする飼い主さんもいますが、猫はもともとあまり噛んで食べる動物ではないので、臼歯が無くなってもそれほど影響なく食べることができます。

老猫になると、心臓病や腎臓病、肝臓病など様々な病気になりやすくなります。

原因になっている病気を治療することで食欲が戻る可能性もありますので、まずは原因となる病気の改善につとめましょう。

腎臓病や糖尿病などは食事の管理がより難しくなりますが、そうした病気に対応したフードもあるので、療養食に切り替えることも考えていきたいところです。

どうしても食事が摂れないときは、点滴で栄養を補給する、少量で栄養が取れるサプリメントや栄養剤などを活用するという方法もあります。

ウエットフードを温めることも香りを立たせることにつながり、それで食欲がわく可能性もあります。

獣医師とも相談しながら、適切な食事の与え方を見つけていきましょう。

食欲が落ちる原因と対策を知る

 

猫はもともと食欲にムラがある動物ですが、老猫になると運動量も減り、食べなくなることも珍しくありません。

しばらく様子を見て、短時間で食欲が回復するようならひとまず安心です。

食べない理由にはストレスや病気などの要素もありますので、原因をしっかりと確認することも大事です。

キャットフードを選び直すことで、食欲が回復することもありますので、愛猫に最適なフードを見つけてあげましょう。

病気が原因である場合は、その病気を治すことで食欲が戻ることもあります。