ベンガルの性格や特徴まとめ

野性的なルックスとしなやかな体つきが特徴のベンガルは、世界中で人気が高まっている猫種です。

見た目とは裏腹に人なつっこい性格で愛嬌がある猫です。

病気に比較的強い猫なので飼いやすいのではないでしょうか。

この記事では、ベンガルの身体的な特徴や性格について解説します。

また、ベンガルという猫種はどのように誕生したのかを説明します。

ベンガルはワイルドさと可愛らしさの両方をあわせもった猫です。

性質をよく理解して飼えば、きっと素敵なパートナーになるでしょう。

ベンガルの身体的特徴は?

ベンガルは筋肉質でしなやかな身体を持った猫です。

見た目の美しさだけでなく、シルクのような滑らかな触り心地をしています。

頭部は丸みを帯びており、野性味を感じさせる面立ちです。

ぱっちりとしたアーモンド状の目には、くっきりとアイラインが入っているように見えます。

平均体重は、オスで5から7キログラム、メスで3から5キログラムです。

印象的な美しい模様

ベンガルと聞いて真っ先に模様を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。

ベンガルの模様には「マーブル」と「スポテッド」があります。

「マーブル」は少し長方形になった波紋状の柄です。

「マーブル」のベンガルは、猫でありながら小さな虎を思わせる姿をしています。

一方で「スポテッド」は斑点状の模様です。2色の濃淡ができている「スポテッド」は「ロゼット」と呼ばれ、愛好家の間で高い人気があります。

「ロゼット」のベンガルはまるで豹のような姿をしています。

ベンガルの毛色

ベンガルの毛色は「ブラウン」「シルバー(&スモーク)」「スノー」の3種類です。

特に毛並みが輝いて見えるベンガルは「グリッター」と呼ばれ、珍重されています。

生まれてすぐのベンガルは、毛色や模様が明確ではありません。

生後3カ月ほどからカラーや模様がはっきりと出てきます。

なお、ベンガルは生涯を通して模様や毛色が変化することはありません。

ベンガルの体調管理

猫のなかでもベンガルは比較的丈夫な種類です。

キャットフードで体調管理に気をつけていれば、病気をすることは少ないでしょう。

ベンガルが肥満気味に感じたときはすぐに対策が必要です。

肥満が進むと動くのを嫌がるようになるからです。

なるべく早い段階で、猫用のキャットフードで摂取カロリーの管理をして、体重を減らすようにしましょう。

ベンガルの性格は?

ベンガルは野生的な姿をしているため、人なれしにくい猫だと思っている方もいるかもしれません。

しかし、ベンガルは社交的で人になつきやすい性質を持った猫です。

気性も穏やかな個体が多いです。そのため、一般的な猫と比較して、飼いやすい猫であるといえます。

水を怖がらない

猫の多くは水を嫌がります。

ですが、ベンガルは水をさほど怖がりません。

もちろん個体差はあるものの、水遊びやお風呂を好むベンガルは多いです。

環境変化に敏感

ベンガルは丈夫な種類の猫ですが、繊細な性格をしています。

そのため環境変化に強い影響を受け、ストレスに敏感です。

飼う際には、飼育環境をあまり変化させないように気をつけましょう。

また、ストレス解消のために猫用の遊び道具で頻繁に遊んであげるとよいでしょう。

食べ物に飽きやすい

一般的に、猫は食事の変化を嫌う個体が多いです。

しかし、ベンガルは同じキャットフードを食べさせ続けると飽きてしまって食が細くなる場合があります。

そのため、飼育する際にはエサを食べ飽きることがないように工夫する必要があります。

数種類のキャットフードを日替わりで与えたり、混ぜて味に変化を付けるとよいでしょう。

また、キャットフードを選ぶ際は、ドライだけではなくウェットも検討してみましょう。

ベンガルはとても活発

ベンガルは運動量が多い猫です。

室内を隅々まで駆け巡り、高い所に登りたがる性格の個体が多いです。

運動量が不足してしまうと肥満や病気の原因となります。

ベンガルの運動量を多くするためには、キャットタワーやキャットウォークを設置するのが効果的です。

ベンガルの運動量が足りないと感じたときは、一緒に遊んであげるようにしましょう。

ベンガルの歴史

ベンガルの登場は1970年代にさかのぼります。

イエネコとヤマネコを交配させたことでベンガルは誕生しました。

TICA(国際猫協会)」では、第1世代のものから数えて4世代以上はなれた世代の猫をベンガルと呼んでいます。

繁殖家の試み

1963年、アメリカ人の猫繁殖家ジーン・サグデン・ミルズは「アジアンレオパードキャット」と「イエネコ」の交配に着手しました。

これによってベンガルの元となる第1世代が誕生します。

しかし、この第1世代の猫は「アジアンレオパードキャット」の豹のような模様が、大人になるとともに失われてしまいました。

その後、第2世代の繁殖に着手はしたものの、ミルズはこの交配を断念します。

大学での研究で生まれた世代

同時期、カリフォルニア大学の研究室では、イエネコとヤマネコを交配させていました。

これは、猫に発生する白血病を研究するためです。

「アジアンレオパードキャット」など一部のヤマネコには、猫の白血病の抗体があるのではないかと考えられたためです。

この研究で生まれた、イエネコとヤマネコの交雑種をミルズは譲り受けました。

そして、これを第1世代として繁殖を再開しました。

キャットショーにベンガル登場

1985年、ベンガルは始めてキャットショーに登場し、猫愛好家から高い評価を受けました。

キャットショー以降、ベンガルを増やしたいと名乗りをあげる繁殖家が多く現れました。

繁殖家の助力により、ベンガルはさまざまな種類の猫との交配が進み、数多くの猫の遺伝子が取り込まれます。

その結果、安定的な猫種としてベンガルは確立しました。

有名なベンガルは?

ユニチャーム社のキャットフードのCMに登場した猫は、最も有名なベンガルの1匹です。

このCMでは、ベンガルがキャットフードを食べているシーンが流れます。

その他、世界的に有名なベンガルとしては、カナダから来日した「サム」君がいます。

サム君はアメリカで行われた優れたベンガルを決めるコンテストにおいて、堂々2位のタイトルを獲得。

ブリーダーの間では有名な猫です。

野生の魅力を持ったベンガル。飼育環境とストレスには注意しよう

小さな豹や虎を感じさせるベンガルは、愛好家が急増している猫種です。

ネコ科動物特有のしなやかに発達した身体に浮かぶ独特の模様は、ベンガルが持つ野生の美しさを引き立てます。

特にユキヒョウのような見た目の「スノーベンガル」は希少性があり、高い人気を誇っています。

ベンガルは比較的歴史の長い猫種で、「TICA(国際猫協会)」に登録されたのは1983年。

近年ではベンガルを元にした新しい猫種の交配も進んでいます。

なお、ベンガルは飼育環境の変化やストレスに敏感なので、飼育する際には注意しましょう。