猫が毛玉を吐くと、多くの飼い主は体調が悪いのかと心配になるものです。
しかし、猫が毛玉を吐くのはちゃんと理由があります。
そして、毛玉ケアのためにはキャットフード選びも重要になってきます。
毛玉について理解を深めておくことで、猫への適切なケアができ、飼い主も安心して過ごすことができるのです。
ここでは猫が毛玉を吐く理由や、毛玉ケアのためにどのようなキャットフードを選べばいいのか詳しく紹介していきます。
是非参考にしてみてください。
猫が毛玉を吐く理由
猫が毛玉を吐くのは、病気ではありません。
毛玉を吐くのは猫にとって当たり前のことなのです。
その理由は毛づくろいにあります。
猫は非常に綺麗好きな生き物で、一日に何度も毛づくろいをします。
猫の舌はトゲトゲ状になっていて、汚れをしっかりと落とすことや、毛を綺麗にとかすことができるのです。
毛が生え変わる時期や古い毛が溜まっていると、毛づくろいをしているうちに毛が抜けて飲み込みます。
毛は消化できないため、通常であれば便とともに出てきます。
しかし短期間に飲み込んだ毛の量があまりにも多い場合、体内に毛が蓄積されていき、毛玉となって口から吐き出すのです。
猫が毛玉を吐く頻度としては、数か月に一度程度と決して多くはありません。
毛が生え変わる時期であれば、1か月のうちに数回吐く場合もあります。
吐いた後でもちゃんと食事をして、ぐったりした様子がなければ問題ありません。
しかし、注意が必要なケースもあります。
1日に何回も吐くなど、明らかに体調が悪そうな場合、毛玉ではなく病気の可能性が高いです。
また毛玉が原因であっても、吐くたびに体力を消耗しますし、吐しゃ物が喉に引っかかって窒息してしまう恐れもあります。
毛玉を吐いた場合、よく観察して体調管理を行わなければなりません。
猫が毛づくろいで毛を飲み込まないためには、積極的にブラッシングをしてあげましょう。
毛や汚れを取り除けるだけではなく、猫とのコミュニケーションにも繋がります。
しかし、ブラッシングをしても完璧に抜け毛を取り除けるわけではありません。
毛玉ケアのためには、専用のキャットフード選びも大切です。
何が違うの?毛玉ケアキャットフードの特徴
通常のキャットフードと毛玉ケアキャットフードの大きな違いは、栄養素にあります。
通常のキャットフードは、猫に必要な最低限の栄養素が含まれていますが、何かが特出しているわけではありません。
値段が安いキャットフードであれば、必要最低限の栄養素すら入っていない粗悪品であるケースも多いのです。
栄養素が偏ると、毛玉ケアどころか体調不良にも繋がります。
そのため、キャットフードの選び方は重要になるのです。
猫の健康を維持して適切な毛玉ケアを行うためには、キャットフードに含まれている栄養素をしっかりと把握しましょう。
通常のキャットフードと異なるのは栄養素だけではなく、味や食感も挙げられます。
通常のキャットフードから毛玉ケアキャットフードに切り替える時、慣れない味や食感で食いつきが悪くなることがあるのです。
毛玉ケアキャットフードの種類は、ドライタイプやウェットタイプだけではなく、おやつやサプリメントなど多岐にわたります。
この中から与えやすそうなキャットフードを選びましょう。
初めのうちは様子を見て少量ずつ与えることがポイントです。
例えば、今まで与えていたキャットフードに混ぜてみたり、匂いだけ嗅がせたりして慣らしていきましょう。
このように、通常のキャットフードと栄養素や味が異なるので、毛玉を吐かない猫にも与えていいのか心配になる飼い主も多くいます。
毛玉を吐かない場合でも、必ず毛は飲み込んでいます。
予防のためにも、積極的に毛玉ケアキャットフードを与えた方が効果的なのです。
また栄養価が高いため、健康維持にも非常に役立ちます。
安心して毛玉ケアキャットフードに切り替えましょう。
毛玉ケアキャットフードの選び方1. 高タンパク・低炭水化物
毛玉ケアキャットフードの栄養素の中で特に重要なのはタンパク質です。
猫は肉食動物であるため、タンパク質や脂肪を多く必要とします。
タンパク質は毛の生成だけではなく、筋肉や内臓など全身を構成する重要な役割を担っています。
人間の約5倍以上のタンパク質を必要としますが、ただ摂取すればいいというわけではありません。
タンパク質の中にアミノ酸が含まれていることで、様々な効果を発揮するのです。
アミノ酸の中でもタウリンと呼ばれる栄養素は、解毒作用や細胞膜の安定化を行います。
毛玉ケアキャットフードを選ぶ際は、高タンパク質でタウリンも含まれているかよく確認しましょう。
一方、猫は人間と違って炭水化物はあまり必要としません。
猫のエネルギーはタンパク質や脂肪が主要で、炭水化物は重要な栄養素ではないのです。
猫が炭水化物を摂りすぎると、肥満や下痢を引き起こしやすくなります。
しかし、全く摂取しないのは栄養バランスが崩れる原因にもなります。
栄養バランスを整えるために、少量の炭水化物は必要となるのです。
毛玉ケアキャットフードの選び方2. 消化吸収がしやすい
毛玉ケアで最も重要なのは消化吸収です。
消化吸収活動が弱まると、腸に毛玉が詰まり、上手く吐き出せなくなります。
消化吸収で大切なのは、食物繊維が多く含まれていることです。
食物繊維は消化運動を活発化させて、便の排出を積極的に促します。
便の体積を増やせるため、腸に残った毛玉もしっかりと巻き込んで取り除くことができます。
また排泄物が大きくなるほど腸への刺激も強くなり、消化運動がさらに活発化するため、通常よりも短時間で排出することが可能です。
消化吸収のためには、キャットフードに含まれる水分量も重要なポイントとなります。
水分不足になると消化吸収が弱まるだけではなく、脱水症状や尿路系の病気へのリスクが高まるのです。
ドライフードは食いつきがいい分、水分量は多くありません。
ウェットフードは水分量が豊富ですが、歯に汚れが付着しやすいため虫歯に気を付けなければなりません。
それぞれのポイントを押さえて、猫に合った毛玉ケアキャットフードを与えましょう。
猫の健康を守るために、キャットフード選びは重要!
毛玉を吐くことは病気ではありませんが、放っておくと様々なリスクが生まれます。
毛玉を上手く吐き出せず腸に詰まると腸閉塞を起こし、命に関わる事態になります。
また、毛玉を吐いてから食欲も元気がなくなった場合、すぐにケアを行わなければなりません。
猫の健康を維持するためには、日頃から毛玉ケアを行う必要があります。
ブラッシングや体調管理はもちろん、キャットフード選びも重要です。
猫に合った毛玉ケア用のキャットフードを選ぶことで、毛玉を排除しつつ元気に過ごすことができます。