キャットフードの安全性ってどう決まる?徹底的に解説します!

大切な愛猫にきちんとした栄養管理によって長生きしてもらうためには、人間の食事と同じように「食の安全性」に配慮したキャットフード選びが肝要です。

塩分が入っている人間の食べ物を安易に分けてしまうなどは当然避けた方が良いですが、それ以外にも安全性を損なってしまうNG要因の含まれたキャットフードが数多くあります。

今回は愛猫に安心して与えられるキャットフードを見つけ出すために重要な安全性の基準や、成分表の項目などを見る際にポイントとなる原材料や添加物について詳しく解説していきます。

キャットフードの安全性の基準とは

キャットフードは猫の食性に合わせた動物性タンパク質を中心として必要となる栄養素を含む食品で作られています。

しかし昔は問題ないとされていたそれらの材料の中には、実は猫の体にとって安全とは言い難い物が含まれているということが近年わかってきています。

しかし全てのキャットフードメーカーがその新しい基準に合わせているとは言い難く、現時点では安全面に問題のある成分が未だに配合されたままになっているキャットフードも存在します。

愛猫にそうした安全性を損なう成分の含まれた物を食べさせないためにも、きちんと最新の動物医学を元に考えられ、作られている物を選んであげる必要があるのです。

キャットフードの安全性を確かめるためには、主にフードに使われている原材料の品質に問題は無いか、猫の体にとって良くない添加物などを保存性向上などを目的に配合されていないか、などが重要視すべきポイントと言えるでしょう。

また人の食品に使われる「特保」のような基準と似たものとして、AAFCOという物があります。

これは米国飼料検査官協会のことで、ペットフードの栄養基準やラベル表記に一定の基準を設けるものです。

AAFCO基準を満たしたキャットフードであれば少なくとも必要な栄養素が不足しているという事はないという一定の指標になります。

キャットフードの安全性を決める項目① 原材料

キャットフードの安全性を見る上で真っ先に重視しておきたいのが原材料です。

特に以下の項目が原材料チェックの際のポイントになるでしょう。

良質な動物性タンパク質が使われているかどうか

キャットフードに必要な栄養素で最も大切なのは動物性タンパク質ですが、中には植物性のタンパク質で代用しているキャットフードもあります。

猫は本来肉食の動物であり、消化器官なども動物性タンパク質を効率よく取り込むための作りになっています。

そのため植物性タンパク質では消化吸収が良くなく、栄養の吸収がうまく行かず栄養不足に陥ってしまうかもしれませんし、場合によってはお腹を下してしまう事もあります。

何の肉を使っているかがハッキリと表記されているか

動物性タンパク質であったとしても注意したいのが、何の肉を使っているのか?という部分です。

特に原材料欄に「ミートミール」と書いてある場合は注意が必要です。

ミートミールとは肉粉という意味の言葉で「何の肉粉なのか」というところまで表記されておらず、場合によっては粗悪な本来捨てるべき肉が使用されている可能性もあります。

そのため原材料欄にきちんと「シカ肉」や「鶏肉」といった形でなにの肉を使っているか書いてある物を選んだ方が良いと言えます。

またミートミールを使っている場合でも、例えばそのキャットフードのサイトで「シカ肉と豚肉をミックスしたミートミール」など、何を使って作っているかが表記されている場合は大丈夫でしょう。

キャットフードの安全性を決める項目② 添加物

人間の食品同様、実はキャットフードも食品添加物を使って保存性を上げたり、見た目を良くするなどの加工が行われているケースもあります。

添加物に関しては以下の点に注意しておきましょう。

人工的に作られた酸化防止剤が使用されていないか

食品の多くは酸化が進むことによって栄養が劣化し、食に適さなくなっていきます。

しかし酸化防止剤を使えばこの消費期限を引き伸ばすことが可能になるため、キャットフードにも添加されている場合があります。

特にペットフード安全法によって使用上限量が設定されているBHTやBHA、エトキシキンは猫にとっては摂取しない方が良い物なので入っていない方が望ましいです。

添加物として見慣れない文字が書いてあった時は事前にどういったものかよく調べる必要があるでしょう。

酸化防止剤には天然由来のもの、例えばビタミンEやローズマリー抽出物などもあり、こちらは猫の体への悪影響もほとんどないため安心して与えられるでしょう。

合成の着色料や香料が使われていないか?

実は猫に与えるキャットフードにも着色料が使われていることがあります。

人間は見た目でも食べ物を判断できるため色味は重要ですが、猫にとって食べ物がどんな色をしているかはほとんど関係ありません。

そんな猫にとってどうでも良い事のために着色料という余分な成分を取ることは猫にとって単なるデメリットしかないため、極力避けたほうが良いと言えるでしょう。

特に猫は体が小さいため食から受ける影響も大きく、発がん性のあるものなどを与えてしまわないように注意したい所です。

安全なキャットフードを選ぶ上で絶対に避けるべきもの

以下のような記載のあるキャットフードは避けるようにしてください。

絶対に避けるべき記載① 総称系の原材料

ミートミールや油脂類などの表記では、何の動物のどんな肉や油が使われていたかを推し量る事ができませんし、安全性を重視したい場合は避けた方が良いでしょう。

使われている食材に質の高い物が使われているのにそれを書かない企業はありません。

ボカして書いてある場合は大抵安く手に入る質の悪い物である事がほとんどなので、総称系の原材料が書いてある物は極力与えないようにしましょう。

絶対に避けるべき記載② 穀物類

上記したとおり猫にとって植物性タンパク質は消化が難しく体に良くない食品です。

中でも大豆ミールなどは猫の腸内で異常発酵し、通常の5倍近くものガスを発生させて健康障害を起こすケースもあるため、絶対に与えてはいけない物の一つです。

絶対に避けるべき記載③ 着色料や香料

これらは猫にとって一切必要のないものです。

これを入れる必要があるほど匂いが良くない、または腐りかけている可能性のある食品が使われている事を示す物でもあり、これらが使われている物は絶対に避けるべきでしょう。

食は愛猫の体を作る大切な物なので安全性を一番に考えよう

原価を安くし利益を得たいために、安く手に入る質の良くない原料などを使ってキャットフードを作り流通させている企業も存在しているのが現状です。

大切な愛猫がキャットフードによって健康を害されてしまうことのないように、キャットフードの成分表やそれを販売している会社などをよく調べ、確かな安全性のあるキャットフードを選ぶ必要があります。

原材料の内訳や着色料・香料の不使用などは特に判別が付きやすいポイントになるので、しっかりチェックしていきましょう。