高齢猫向けのキャットフードの正しい選び方

猫も人間と同様に年を取ります。

生まれたばかりの猫にはミルクを与えますが、成猫になって以降、同じキャットフードをずっと与え続けていませんか。

実は猫に必要な栄養素は年齢によって異なります。年齢に見合ったキャットフードを与えないと思わぬ病気に見舞われる可能性が高くなります。

特に高齢になると栄養バランスがシビアになるため、食事の量なども鑑みてキャットフードをセレクトしてあげた方が良いでしょう。

ここでは、高齢の猫の正しいキャットフードの選び方についてご紹介します。

 

キャットフードの選び方はライフステージによって異なる

癒やしのペットとして人気の猫ですが、猫へ毎日与えるキャットフードはライフステージによって変える必要があることを知っていますか?

キャットフードには猫が必要とする栄養素がバランスよく配合されています。

タンパク質や炭水化物、脂肪、ミネラル、ビタミン、タウリンなど猫が生きていく中で必要な栄養素はたくさんありますが、その必要分のバランスは常に一定ではありません。

猫だけに限らず、人間も年齢や性別によって必要な栄養素は異なります。

様々な食事を摂取する人間は栄養素のバランスを比較的取りやすいのですが、毎日キャットフードだけ食べる猫はキャットフード自体の栄養素のバランスが合わなくても調整することができず、病気になってしまうリスクがあります。

そのため、キャットフードの選び方には十分注意しなければなりません。

特に栄養素は偏りが出ないように、ライフステージにあった商品をセレクトするのがベストです。

最近は高齢の猫も増加してきているため、高齢猫用のキャットフードも数多く商品化されています。

また、たくさんの種類の中から選ぶ際のポイントは、水とキャットフードだけでバランスのとれた栄養素を摂取できる総合栄養食と書かれたキャットフードを選ぶことです。

 

高齢猫のキャットフードの選び方と食事の関係性

キャットフードの与え方も猫の年齢とともに変わります。

ライフステージにあったキャットフードの選び方をする事はもちろん、食事の回数や量などにも気をつける必要があります。

生後すぐの状態から猫を飼っている場合、最初はミルクなどを与えますが、成猫になればキャットフードを与えるようになるのが一般的です。

成猫になった後はいつも同じ食事回数と同じ量を与えるケースが多くなりますが、猫も年齢を重ねると食事に対する変化が生じます。

3歳から6歳くらいまでは1日決まった量のキャットフードを与えるのが基本ですが、7歳を超える高齢になると一回の食事の量をコントロールしてあげる必要が出てきます。

これは、若い猫と同じようにキャットフードを与えるとカロリーが高すぎて肥満になる可能性があるためです。

量を少なめにして消化を手助けするように、一日の食事の回数を3回から4回に変えます。

この頃の猫は高齢になりながらも食欲は旺盛な状態が続くため、飼い主が食事のコントロールをしてあげましょう。

さらに高齢になると、食事の量も減少してきます。

この場合は、少ない量でもしっかりと栄養成分が摂取できる高齢猫用のキャットフードに切り替えて健康に気遣ってあげることが大事です。

 

高齢猫のキャットフードの選び方のポイント

猫も高齢になると人間同様、運動量や代謝能力の低下が目立ってきます。1日の多くを寝て過ごすようになり、活発に動き回る事も少なくなります。

運動の絶対量が減少するため、高齢になると食事の量も必然的に減少してきます。

栄養不足に陥るリスクが高まるため、動物性たんぱく質が多く配合されているキャットフードを選ぶのがポイントです。

ただし、食事だけは旺盛な状態の猫もまれにいます。

食事がしっかりと摂れている場合にはたんぱく質が多すぎると別の病気になってしまう可能性もあるため、食欲低下が慢性的になっているのかを見極めることが大切です。

また、高齢になると腎臓病にかかりやすくなります。腎臓病はリンを過剰に摂取すると病気の進行を早める結果になるため、レバーや卵などリンを含む食材をあまり使っていないキャットフードの選ぶ方も覚えておくと便利です。

猫はもともと水分を積極的に摂取しない動物ですが、高齢になるとその傾向はより顕著になり、脱水症状になりやすくなります。

固形のキャットフードを与えつつも、水分の摂取量が少ないと感じた場合にはウェットフードなどに切り替えて、十分な水分補給をできるようにコントロールしてあげることも飼い主の責務です。

高齢の猫のキャットフードの選び方を間違えると起こること

高齢の猫で一番飼い主が気にする病気が腎臓病です。

腎臓病は猫の中では発症頻度が高いため、若い頃から腎臓病対策を行う必要があります。

腎臓病になる要因は複数ありますが、一番の原因はキャットフードです。

猫が必要としている成分と異なった栄養が配合されたキャットフードを食べ続けると余分な栄養素が体内に蓄積されたり、必要な栄養成分が不足してしまいます。

これが慢性的になると体内の栄養成分の調整を行う腎臓に大きな負担をかけてしまい、腎臓病を誘発してしまいます。

そのため、猫の年齢や普段の食事の量に見合ったキャットフードをセレクトすることが猫の病気を予防する最も大事なポイントです。

キャットフードはたくさんの種類が市場に出回っています。

種類が多いため、どれがいいのか迷ってしまうでしょう。

猫の感想を聞くこともできないため、飼い主としてはキャットフードの選び方に一苦労しているケースも少なくありません。

コストパフォーマンスを考えると食べ盛りの猫には多少価格の安い商品を選びたくなりますが、そのキャットフードが猫の健康に気を遣っている商品なのかどうかを最初に判断する事を忘れないようにしましょう。

病気の予防や健康な体の維持のために作られた、大事な家族の一員に安心して与える事ができるキャットフードをセレクトすることが何より最優先事項です。

 

キャットフードは年齢にあった選び方をしないと病気リスクが高まる

 

大事な家族の一員である猫の食事にはキャットフードを利用するのが一般的です。

キャットフード以外の食事を口にしない猫にとって、キャットフードに含まれる栄養素がすべてです。

そのため、ライフステージに見合ったキャットフードをセレクトしないと栄養素の過不足が生じ、病気のリスクを高める事につながります。

また、食事や水分摂取の状態を見極めてキャットフードの与え方も変化させる必要があります。

可愛い猫に元気で長生きしてもらうためにも、キャットフードには一段と気を遣ってあげましょう。

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