猫にあげるおやつの定番となっているのがチュールです。
食欲がなかったり、元気がなかったりする時でもチュールならばしっかりと食べてくれることもあります。
ただし、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という言葉もある通り、猫が求めるからといって必要以上に与えると、愛猫の健康を害する原因になることも。
また、チュールには「成猫用」「子猫用」「11歳からの」など色々な種類があります。
それぞれの特徴を知り、その猫に合ったものを与えることが大切です。
今回は子猫にチュールを与える時の注意点について紹介します。
目次
チュールはいつから子猫に与えても良い?
そもそも猫におやつは必要なの?
総合栄養食などには、猫が一日に必要とする栄養素が含まれています。
水と適切な量のご飯を与えれば、猫の健康を十分に保つことができるため、チュールなどのおやつは必ず与えなければいけないものではありません。
しかし、猫も人間と同じようにストレスがたまりますし、同じようなものばかり食べていると、飽きてしまうこともあります。
猫にとって、食事は何よりも楽しみな時間の一つ。
猫は、時々もらえるおやつを、毎日楽しみになっています。
チュールなどのおやつは、猫のストレスを解消したり、飼い主との絆を深めたりするために、大きな効果を発揮します。
おやつはいつからあげてもいい?
子猫へのおやつは、生後半年~1歳以降からあげるのが良いとされています。
生後2ヵ月~1歳頃までは成長期なので、成長に必要な栄養素がバランスよく含まれたキャットフードを与えることが大切です。
チュールを与えすぎると、主食を食べないワガママな子に育ってしまう可能性もあります。
猫は生後半年までに食べたものを好んで食べるようになると言われています。
偏食を防ぐならば、まずは主食に慣れさせた後に、チュールを与えることが重要でしょう。
チュールを子猫に与えるべきタイミング
しつけのご褒美
すぐに噛んできたり、いたずらや粗相をしたりなど、愛猫が良い子に育ってほしい、そんな時にはしつけをすることも必要です。
しつけをする時は、子猫がいたずらをした時に「ダメ」と叱ったり、手を叩いて音を出したりするのが有効です。
ただ、叱ってばかりでは、猫もストレスが溜まってしまいますし、愛猫に嫌われてしまう可能性もあります。
叱ったら、それと同じぐらい子猫に愛情を注いであげることが大切です。
何か良いことをした時、ご褒美をあげるようにすれば、「お利口さんにしていると良いことが起こる」と学習してもらえることがあります。
トイレの中でオシッコやウンチができるようになった、動物病院から帰ってきた、おとなしく爪切りさせてくれたなど、子猫がお利口さんにしていた時は、おやつをあげる絶好のタイミングです。
コミュニケーションの一環
猫は単独での行動を好む、警戒心の強い動物です。
キャットフードをたくさん食べてもらうためには、まず警戒心を解いてもらい、信頼できる相手だと認めてもらうことが大切です。
警戒心を解くまでの時間は、猫の性格や生い立ちによって変わってきます。
多くの猫が夢中になって食べるチュールなどのおやつを与えることで、絆を深め、猫がより安心して暮らすためのきっかけとすることができるのです。
全然なついてくれない、臆病でなかなか姿を現してくれない、そんな子猫にチュールを与えれば、短期間で仲良くなることができるでしょう。
猫がキャットフードを食べてくれない時に
チュールばかり与えると、カリカリのキャットフードを食べてくれなくなってしまうことがあります。
しかし、食欲がなく、何も食べてくれない時は、チュールを与えるということが必要になってくるでしょう。
夏バテだったり、口の中をケガしていたり、病気になったりすると、猫は何も食べなくなってしまうことがあります。
そのような時、嗜好性が高く、美味しそうな匂いがするチュールなら、子猫も食べてくれる可能性があるでしょう。
また、チュールはカリカリのキャットフードと違い、ほとんど水分でできています。
あまり水を飲んでくれない時など、水分補給をしてもらう時にも重宝します。
ただ、チュールだけで子猫に必要な栄養を全て賄うことはできません。
チュール以外のものを食べない状態がずっと続くようなら、動物病院の受診も検討しましょう。
チュールを子猫に与える時は分量に注意
チュールを食べすぎると?
チュールはおやつフードとも呼ばれており、人間のおやつのような位置づけの食べ物です。
おやつばかり食べると、猫も人間と同じように太ったり、栄養が偏って体を壊したりする場合もあります。
また、チュールには多少の塩分が含まれているため、あまりに与えすぎると、腎臓病などの病気になるリスクを高めることに繋がります。
チュールを子猫に与える時は、分量に注意することが何よりも大切です。
与える量はどれくらいが良い?
チュールを子猫に与えるタイミングと同じくらい重要なのが、チュールを与える量です。
パッケージには「一日4本まで大丈夫」と書かれていますが、そんなに与えてしまうと、主食を食べなくなってしまう可能性があります。
愛猫の健康や将来のことを考えるならば、「1日1本」や「2日に1本」くらいにおさえておくのがベストです。
もし与えすぎてしまった場合は、キャットフードの量を少し減らすなど、工夫をしてみましょう。
子猫用チュールと成猫用チュールとの違いは?
子猫用チュールと成猫用チュールとの違いは、成猫用に「紅麹色素」が含まれているということです。
これは、食品を黄色や赤に染めるときに使われる着色料で、色を調整することで、食いつきを良くさせる効果があるのです。
他には、子猫用の方がカロリーと食物繊維が多く配合されているという特徴があります。
カロリーや食物繊維が多いのは、子猫の方が栄養が必要だったり、便秘になりやすかったりするからだと考えられます。
子猫と成猫でチュールのあげ方に特に違いはありません。
大人になったからといって与えすぎず、1日1本くらいのペースで与えてみましょう。
与えすぎに注意しよう
猫がチュールなどのおやつをおねだりしてくる姿は、何とも言えない可愛らしさがあり、ついつい甘やかしてしまいます。
ただ、チュールを与えすぎると、キャットフードを食べなくなったり、栄養が偏ったりする原因になってしまいます。
子猫にとっておやつは、絶対に必要なものないので与えすぎには十分注意が必要です。
また、子猫にチュールデビューさせたいなら、生後半年を過ぎてからにしましょう。
そして、チュールは子猫とのコミュニケーションや、しつけのご褒美、食欲がない時の対策として与えるのがベストです。