子猫と成猫では体の大きさはもちろん歯の成長具合なども違うため、どんなエサを与えれば良いかと迷ってしまう飼い主さんも少なくないでしょう。中でも気になるのが成猫に与えるのと同じようにウェットフードを子猫に与えても大丈夫なのか?という点です。
今回は子猫にウェットフードを与えて良いのか?という疑問に対する答えとその理由についてフォーカスしていきます。
また、ウェットフードを与える際のポイントや注意点の他、子猫の食いつきが悪い時の対処方法などについても併せて紹介します。
子猫にウェットフードは与えていい?ズバリ答えます

子猫にウェットフードを与えるのは、基本的には問題ないため安心して良いでしょう。
猫は子猫も成猫も必要とする成分の種類は変化することがありません。
もちろん体の大きさは全く違いますので必要量などは違いますし、子猫が成長期であることを鑑みればできるだけ多くの栄養を与えたいのも確かです。
しかし、成猫には与えて良いが子猫に与えるべきではないという栄養は無いので、与えすぎにさえ気を付ければ健康被害の恐れは少ないと言えます。
また、ウェットフードを与えること自体は問題有りませんが、流石に生まれたての子猫であれば母猫のミルクで育つのが普通です。
ウェットフードを与えるのはあくまでも子猫が固形物を食べられるようになってきてからの話であり、それまでは子猫用ミルクを与える必要がある点に注意しましょう。
ウェットフードはドライフードと違って水分も同時に摂取することができるため、今までミルクだけを飲んで育ってきた子猫にとっても移行しやすく、子猫用のフードとしてはドライフードよりも向いていると言えます。
子猫にいつからウェットフードを与えていい?

子猫にウェットフードを与える上で忘れてはならないのが、子猫がウェットフードを食べられる体になっているかどうかです。
生まれたての猫はまず生後2週までが授乳期となっており、消化器官や歯なども成長していないため母猫のミルクを消化するので精一杯です。
これが生後3週ごろから徐々に乳歯が生えてきます。
とは言え、まだまだ顎の力もそう強くなく、歯も丈夫なものとは言い難いので指で潰せるくらいに柔らかい物を与えたほうが良い時期とされています。
子猫用の特別に柔らかく仕上げられたウェットフードなども売られているため、それを与えるのが良いでしょう。
生後6週をすぎると子猫も乳歯がしっかりと生え揃い、ある程度硬いものも食べられる丈夫な顎や歯を手に入れます。
この頃から成猫用のウェットフードを与えても元気に食べてくれるようになるでしょう。
子猫は成猫に比べると体の大きさに比べて活動量が非常に多く、運動で消費するエネルギーに加えて体の成長に必要なタンパク質など、豊富な栄養を必要としています。
しかし、その反面成猫と比べて胃の大きさが小さいので食べられる量は控えめになりがちです。
可能であれば子猫用の総合栄養食を謳ってあるウェットフードを選ぶようにしてあげると子猫もより丈夫な体へと成長することができるでしょう。
子猫にウェットフードを与える時のポイント

子猫にウェットフードを与える際には、ウェットフードだけでなくドライフードと併せて食べさせてあげるのがポイントです。
ウェットフードにも総合栄養食はありますが、実はそうした物は少ない傾向にあり、お店によっては取り扱っていないことも珍しくありません。
普通のウェットフードは一般食のカテゴリになっており、猫に必要なすべての栄養を補ってくれる物ではないことも多いからです。
一方で、ドライフードは総合栄養食であることが一般的なので、ウェットフードと併せて与えることで不足した栄養を補うことができます。
ウェットフードとドライフードは別々のお皿に出すより、混ぜ合わせてミックスフードとして与えた方が良いです。
また、子猫は歯がある程度揃ってきたとしてもまだまだ小さく弱いため、ドライフードをちゃんと噛み砕けないケースも考えられます。
したがって、ウェットフードとドライフードを混ぜ合わせてすぐに与えるのではなく、少し置いてウェットフードの水分でドライフードがふやけてから与えるようにすると、子猫でもフードを噛み砕きやすくなり喉に詰まる危険性もぐっと低くなります。
それでも心配な場合は予めドライフードに軽く霧吹きで水分を足しおくと良いでしょう。ただし、ドライフード単体と違って水分を含むため、出しっぱなしにすると腐敗する可能性があります。
そのため、きちんと子猫が食べ終わるまで見守り、もし食べ残しがあった場合には処分して、腐敗したフードを子猫が食べてしまわないように気をつけてあげることが必要です。
子猫がウェットフードを食べてくれない時は…

基本的にウェットフードを嫌う猫は少ない傾向にありますが、それでも中にはウェットフードを食べない猫もいます。
猫の食の好みもありますが、初めてウェットフードを与えた際に食べてくれないという場合、それは単にウェットフードを食べ物だと認識できていないことが原因の可能性があります。
例えば、1日3食フードを与えているのなら、そのうち1食をウェットフードに替えて様子を見るようにしてみましょう。
また、食べてくれない場合には、20分から30分経ったら片付けるようにすることも大切です。
さらに、毎回決まった時間にウェットフードを与えることも効果的と言えます。
決まった時間に食事としてウェットフードを与えれば、子猫も徐々に「この時間に出される物は食べ物だ」と認識するようになります。
その他にも、ウェットフードを食べてくれない場合には、ウェットフード自体がダメなのではなく、与えたウェットフードの食感や香りが苦手で食べないこともあります。
子猫がウェットフードを食べてくれない場合には、色んな種類のウェットフードを試してみることも必要です。
子猫にウェットフードは与えてOK!
与え始める時期には注意 猫は成長によって食べるものが変化するようなことがないため、咀嚼して食べられるのであればウェットフードを子猫に与えても問題ありません。
しかし、ウェットフードの多くは一般食であり、総合栄養食ではないため、きちんと総合栄養食と銘打たれたウェットフードを選ぶか、ドライフードと併せて与えることが大切です。
また、初めて与える時はウェットフードが食べ物だとわからないこともあるので、食事の時間をきっちり習慣づけ、食べ物だと認識させる必要があります。