猫が大好きなチュールの成分は?

いなばの「CIAO ちゅーる」は猫に大人気のおやつ用キャットフードです。

猫が夢中になって食べる姿が可愛らしく、目を細めている飼い主さんも多いことでしょう。

その姿を見たくて頻繁に与えてしまうという飼い主さんもいるかもしれませんが、心配なのはその成分です。

愛猫には安心できるキャットフードを与えたい、と願う飼い主さんにとって、チュールは本当に安全な食品なのでしょうか。

ここではチュールにはどんな成分が含まれているのか、そしてどのくらい与えるのが良いのかなどについて解説します。

チュールの主な成分とは

チュールには人気のまぐろやささみをはじめ、実にたくさんの種類が揃っています。

いくつかの味をセットにしたものもありますし、中には水分補給ができるもの、グルテンフリーのもの、腎臓の健康や毛玉に配慮したものなどもあり、おやつというよりかは健康食品のようでもあります。

製造元のいなばペットフードでは、原材料や成分をホームページで公開しており、簡単に確認することが可能です。

たとえば「まぐろ」を見ていくと、原材料にはまぐろやまぐろエキス、オリゴ糖などの糖類や植物性油脂、アミノ酸等の調味料、増粘剤(加工でん粉)などが使われています。

成分は粗たんぱく質が7%以上、粗脂肪が0.2%以上、水分が91%以下などとなっています。

これらは「保証成分値」として表示されていますが、保証成分値とは製品を実際に分析して得られた数値ということです。

特徴としては、水分が90%を超えていることが挙げられるでしょう。

通常ウェットタイプのキャットフードの場合、水分量は概ね80%程度となっているので、それよりも多いことがわかります。

チュールはゆるめのペースト状になっていますが、そのほとんどは水分なのです。

適切な水分摂取は腎臓の健康のために欠かせませんが、猫はあまり水を飲まないため水分補給に苦労している飼い主さんもいるのではないでしょうか。

そんなときにはチュールをあげることでいくらか水分を摂ることができます。

水で薄めて与えればより効果的に水分補給ができるでしょう。

腎臓の健康に配慮したものではDHAEPAを含む精製魚油を配合してリンとナトリウムを摂取できるようにしたり、毛玉に配慮したものにはキトサンやセルロースといった食物繊維を配合して毛玉の排出を促すなど、製品により細かな工夫も見られます。

チュールに危険な成分は入っている?

チュールで気になる成分といえば添加物でしょう。

原材料を見ると

  • タンパク加水分解物
  • 糖類(オリゴ糖等)
  • 増粘剤(加工でん粉)
  • 増粘多糖類
  • 調味料(アミノ酸等)

といった記載がありますが、これらが添加物に当たります。

タンパク加水分解物は肉や小麦から作られるアミノ酸でうまみを演出するもの、糖類(オリゴ糖等)は代替甘味料としてよく使われるもので腸内環境を整える作用があるもの、また増粘剤や増粘多糖類はとろみをつけるためのもの、そして調味料(アミノ酸等)はたんぱく加水分解物と同じくうまみをつけるものです。

さらには紅麹色素やカロテノイド色素といった着色料も使われていますが、これらは見た目をおいしそうに演出するためのもので、本来猫にとっては必要ないものともいえます。

ここに挙げた成分はいずれも人間が口にする加工食品にもよく使われています。

つまり人が食べても危険はないということです。

人が食べて危険がないからといって必ずしも猫にも安全とは言い切れない部分もありますが、量的にはほぼ問題ないとされているようです。

一つ一つを見ていくと、増粘剤(加工でん粉)は原料が明らかになっておらずアレルギーの危険性も否定できませんし、紅麴色素は筋肉や肝臓に悪いともいわれています。

チュールに使われている程度の量であれば危険はないようですが、気になるのであれば無添加の「Pureチュール」を選ぶというのも一つの方法です。

チュールに猫が飛びつく理由は?

テレビCMでは様々な猫がチュールに飛びついている様子が見られます。

通常のキャットフードに食いつきが悪いときでもチュールだけは別、という猫も少なくないようです。

一体なぜチュールはそんなにも猫を夢中にさせるのでしょうか。

一番の魅力はそのにおいです。猫は味覚よりも嗅覚が発達しており、おいしいものをにおいで判断します。

封を切ったとたんに漂うおいしそうなにおいに猫は思わず飛びつき、夢中になってしまうのです。

また、通常のキャットフードでもいわゆる「カリカリ」と呼ばれるドライフードに比べ、ウェットフードの方が食いつきが良いと感じている飼い主さんも多いかもしれませんが、チュールはウェットフードよりもさらに緩いペースト状になっていて食べやすい、というのも魅力になっているようです。

チュールを与える時の適正量は?

メーカーのいなばでは、チュールは「14本まで」としています。しかし実際には11本までが適正量のようです。

チュール1本当たりのカロリーはおよそ7kcalとなっており、食べ過ぎると太ってしまうため健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。

また、食塩は配合されていないものの原料の中には塩分もそれなりに含まれているため、塩分の摂り過ぎにも注意が必要です。

特に子猫や高齢猫、腎臓に問題のある猫にはあまり与えすぎないようにしましょう。

チュールには子猫用や様々な健康に配慮したものも揃っているので、猫の年齢や健康状態に合わせて選ぶというのも一つの方法です。

もう一つの問題として、チュールをあげ過ぎると通常のキャットフードを食べなくなるということがあります。

これはチュールに含まれる添加物に依存性があるためといわれています。

人間もジャンクフードなどのお菓子を食べていると、ついついそればかり食べてしまうことがあると思います。

それと同じと考えれば良いでしょう。チュールはあくまでおやつであり、主食ではありません。

普段はきちんと栄養バランスやカロリーを考えたキャットフードを与え、特別な日やちょっとしたご褒美など食生活に変化をつける意味で適正量与えるのがチュールの上手な使い方といえます。

メインのキャットフードとのバランスを考えつつ適正量のチュールで猫の食生活に変化を付けよう

 

愛猫が喜ぶのでついついチュールを与えてしまうという飼い主さんもいるかもしれませんが、猫の健康を考えれば与えすぎは禁物です。

適正量を守る限りにおいては、チュールは猫の食生活に楽しいアクセントとなり、飼い主さんとのコミュニケーションにも一役買ってくれるでしょう。

本物のまぐろやささみを使うなど原料にこだわりがありますし、添加物が心配な飼い主さん向けに無添加の商品も用意されています。

カロリーや塩分を意識し、メインのキャットフードとのバランスも考えながら、うまく利用していきたいものです。